今でも、改まった手紙やビジネスシーンで活躍する時候の挨拶。
あまり使わない季節の言葉が出てくるので、一見難しく思えるかもしれませんが、覚えてしまうと簡単です。
今回は、晩春の候の読み方と意味、使う時期はいつ頃なのか、文例をご紹介していきます。
「晩春の候」の読み方
時候の挨拶の読み方は、漢語から来ているため、音読みが基本です。
「晩春の候」も「ばんしゅんのこう」と、そのまま読みます。
他にも「晩夏、晩秋、晩冬」といって、時候の挨拶に出てきますが、こちらもそのまま「ばんか、ばんしゅう、ばんとう」と読むので、セットにして覚えておくと便利です。
「晩春の候」の意味と使う時期（いつからいつまで）
旧暦では、季節を「初、仲、晩」とわけており、晩は終わりごろを意味する言葉です。
それなら、晩春は春の終わりで5月あたりと単純にいかないのが時候の挨拶の難しいところです。
晩春は正確には清明から立夏までの時期を指します。
清明も立夏も、どちらも二十四節季の一つ。
つまり毎年4月の上旬から、5月の上旬までの季節が晩春の候にあたります。
しかし、現代では4月の上旬に「晩」の字はまだ早いのでは、ということもあり、主に4月下旬から5月上旬に使うのがふさわしいとされています。
「晩春の候」を使った簡単な文例は
ビジネスシーンでは、文頭に晩春の候と入れれば、その後は「貴社ますますご盛栄のこととお慶び申し上げます」などのいつも通りの文面で問題ありません。
しかしせっかくの春の挨拶、ちょっとしたシーンでは、晩春の候に続けて「若葉の匂い満ちた今日この頃」や「夏の気配が少しずつ濃くなってきましたが」と書き添えてみるのも、季節感があって素敵な書き出しになります。
結びの言葉には、季節の変わり目ですから健康を気遣う言葉や、夏を前に景気づけの言葉などで締めくくるのも、晩春の候という季節にぴったりです。
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